数珠巡礼

メニュ

六道珍皇寺Rokudouchinnou-ji

 

京都では、「六道さん」の名で親しまれ、お盆の精霊迎え(しょうりょうむかえ)に参詣する寺として世に名高い当寺は、山号を大椿山と号し、臨済宗建仁寺派に属する。

当時の門前あたりが、平安京の東の墓所であった鳥辺野(とりべの)に至る道筋の入口付近に位置したことより、「野辺の送り(のべのおくり)」の地とされ、「人の世の無常とはかなさを感じる場所」であった。
そんな歴史的な背景をもって、いわゆるこの世とあの世の境(さかい)(接点)の辻「六道の辻」が、当寺の境内あたりであるといわれ、冥界への入口とも信じられてきた。

夏に行われるお盆行事「六道まいり」は先祖の霊をお迎えする「お精霊(しょらい)さん迎え」ともいわれ、大勢の参詣者で賑わう京の夏の風物詩となっている。

寺宝・名所

  • 篁堂に安置する衣冠束帯姿の 小野篁立像(江戸時代)

    小野篁(802年〜852年)は嵯峨天皇につかえた平安初期の官僚で、武芸にも秀で、また学者・詩人・歌人としても知られる。文章生より東宮学士などを経て閣僚級である参議という高位にまでなった文武両道に優れた人物であった。しかし、不羈な性格で、「野狂」ともいわれ奇行も多く、遣唐副使にも任じられたが、大使の藤原常嗣と争い、嵯峨上皇の怒りにふれて隠岐に流罪されたこともある。 また、なぜか閻魔王宮の役人ともいわれ、昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁につとめていたという奇怪な伝説もある。かかる伝説は、大江匡房の口述を筆録した「江談抄」や「今昔物語集」・「元亨釈書」等にもみえることより平安末期頃には篁が、閻魔庁における第二の冥官であったとする伝説がすでに語りつたえられていたことがうかがえる。こうした篁の冥官説は、室町時代にはほぼ定着したとされる。

  • 本堂背後の庭内にある 「小野篁冥途通いの井戸」

    本堂背後の庭内には、篁が冥途へ通うのに使ったという井戸がある。また、近年旧境内地より冥途の地獄から帰るのに使った「黄泉がえりの井」と言われるより冥界との繋がりを想像させる井戸まで発見された。そばには篁の崇信した稲荷大明神を祀った竹林大明神の小祠がある。

  • 六道まいり

    「六道まいり」とは、お盆の時期に帰って来るとされる先祖の霊(精霊)たちをお迎えする行事。「お精霊さん迎え」(おしょらいさんむかえ)とも呼ばれており、毎年8月7日から10日にかけて行われる京の夏の風物詩とされる行事である。

  • 先祖の霊を呼び戻すという 「迎え鐘」

    鐘は、毎年盂蘭盆にあたって精霊を迎えるために撞くので「迎え鐘」という。 この鐘は「古事談」や「今昔物語集」にも載る銘鐘で、その音響が十萬億土の冥途にまでとどくと亡者はそのひびきに応じてこの世に呼びよせられるといわれている。

  • 薬師如来坐像(平安時代・重文)

    当寺はもと真言宗で、平安・鎌倉期には東寺を本寺として多くの寺領と伽藍を有していたが、中世の兵乱にまきこまれ荒廃することとなり、南北朝期の貞治3年(1364年)建仁寺の住持であった聞溪良聰(もんけいりょうそう)により再興・改宗され、現在(臨済宗建仁寺派)に至っている。 本堂には薬師三尊像(京仏師中西祥雲作)が安置されているほか、境内には閻魔・篁堂(えんま・たかむらどう)、地蔵堂、鐘楼等がある。また永久保存のための収蔵庫(薬師堂)には重文の本尊薬師如来坐像(平安時代)が安置されている。

沿革

 

六道珍皇寺の開基は、奈良の大安寺の住持で弘法大師の師にあたる慶俊僧都(きょうしゅんそうず)で、平安前期の延暦年間(782年〜805年)の開創である。当寺は、古くは愛宕寺(おたぎでら)とも呼ばれた。
しかし当寺の建立には、諸説があり空海説(「叡山記録」ほか)や小野篁説(伊呂波字類抄・今昔物語集)をはじめ、一説には宝皇寺(ほうこうじ)の後身説もある。
宝皇寺とは、東山阿弥陀ヶ峰(あみだがみね)(鳥辺山)山麓一帯に住んでいた鳥部氏が建立した寺で鳥部寺とも呼ばれていたが、今はその遺址(いし)も明らかでない。
またさらには、承和3年(836年)の平安前期に当地の豪族であった山代淡海(やましろのおおえ)等が国家鎮護の道場として建立した(「東寺百合文書」)など、当寺の起源には多くの説がある。
当寺はもと真言宗で、平安・鎌倉期には東寺を本寺として多くの寺領と伽藍を有していたが、中世の兵乱にまきこまれ荒廃することとなり、南北朝期の貞治3年(1364年)建仁寺の住持であった聞溪良聰(もんけいりょうそう)により再興・改宗され、現在に至っている。
本堂には薬師三尊像(京仏師中西祥雲作)が安置されているほか、境内には閻魔・篁堂(えんま・たかむらどう)、地蔵堂、鐘楼等がある。また永久保存のための収蔵庫(薬師堂)には重文の本尊薬師如来坐像(平安時代)が安置されている。

拝観のご案内

現在の情報

公開期間
境内参拝自由(諸堂の中には入れません)※不定期に特別拝観「寺宝展」を有料拝観開催(特別拝観「寺宝展」の開催について詳細は六道珍皇寺公式ホームページをご確認ください。)
ご連絡先
電話番号 / FAX
TEL・FAX 075-561-4129
URL
http://www.rokudou.jp/

行事案内

現在の情報

六道珍皇寺公式ホームページをご確認ください。

交通案内

名称
六道珍皇寺
所在地
〒605-0811 京都府京都市東山区大和大路通四条下る 四丁目小松町595
交通アクセス

JR京都駅より 市バス206番 東山通 北大路バスターミナル行→ 清水道下車 徒歩5分

京阪電車清水五条駅より(徒歩 約15分)市バス80番 祇園行→ 清水道下車 徒歩5分

京阪電車祇園四条駅より 市バス207番 東福寺九条車庫行→ 清水道下車 徒歩5分

阪急電車河原町駅より 市バス207番 東福寺九条車庫行→ 清水道下車 徒歩5分

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